2023/7/15 開催報告

夏休み間近の7月15日(土)。

バスを降りた子供たちが坂の上にある校舎めざして走ってきます。

楽しくてたまらないみんなの笑顔です。

この日は、最先端設備の実験室をもつ工学院大学八王子キャンパスで

夏休みスペシャル「大学へいこう!親子のためのかがくあそび」。

会場では、


研究室の関先生や大学院のお兄さん、お姉さんたちが準備をしてみんなを待ってくれていました。

参加者は64人。そのうちの半分は1歳から小学生までの子どもたちです。

三鷹市、西東京市のほか23区内や神奈川県など多方面からの参加がありました。

関先生は、

「今わからなくてもいい。写真をたくさん撮ったり、家族とたくさん話したりして、大きくなった時に”かがく”って楽しい、と思えるきっかけになればうれしいです」とお話しくださいました。将来をみるこの言葉には、私たちスタッフ一同グッとくるものがありました。そんな先生とのご縁があって、今回の乳幼児も参加OK!のレアな講座を実現することができました。

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本日のテーマは

「電気(でんき)のすごさを知ろう!」。

授業の初めは頭の準備運動です。

これから何をするのか、

どんなことが起きそうなのか、

先生の話をよく聞きます。

大学の講義のように、


どこからでも見ることができるモニターでみんなに資料をみせてくれます。

するとモニターには、ピカチュウがたっくさん!

(スタッフの心の中)ピカ!チュウ!だったんだ。それから、ピカチュウって昔と今はちがうんだ!と、心の中で叫び、ピカチュウショックを受けつつ先生をリスペクト。

お話のあとはさっそく実験モードに。。

実験の前に

白や水色のピタっとした実験用の手袋を装着。

指先までの装着が難しいので、まわりの大人にお手伝いしてもらいました。


装着が完了すると、手袋の動きを何回も確認したり、テンション爆上がりの子も!

ということで、

一つ目の実験「電池(でんち)をつくろう」です。

材料は、木炭、紙コップ、キッチンペーパー、塩、アルミホイル、

そして、スポイト。


身近な材料が並びます。

バーベキューとかできそう、、そうつぶやくママも(笑)。

これで化学実験が出来ちゃうんだ~、と期待感が高まります。

まずは紙コップに塩をいれて水道から水をいれるだけなんだけど、みんな真剣です。

どれくらい水をいれたらいいの?


失敗しない?

そうそう、それそれ。

ドキドキするんだけど、なんとかやってみる。それってだいじ。

出来たらうれしいよね。

手順をふんでいくと、

だんだん、電池に近づいていきます。

キッチンペーパーを巻いて

キッチンペーパーに塩水を含ませて


アルミホイルをくるくる。

さあ、豆電球をつけてみよう!

えー、これでつくの!?

せーの!

「ピカッ!!」

「やったー!」

「えー、ついたよ。すごいねえ」

せーの!

「ぴか、、、?」

「あれー?」

「あれー、なんで?あんまりつかないよ」

でもでも

お兄さんやお姉さんからアドバイスをもらったり、パパやママに手伝ってもらって

工夫してがんばっていると

「ピカッ!!!」

「やったー!」


「ついたよ!すごいねえ!」

科学の世界は

「トライ&エラー」がとても大切。

何度も試して、何度も失敗して、そうやって何かを発見していくんだね。

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二つ目の実験は、

「電気(でんき)のチカラを知ろう」

電気の道具を使ったりするので、

先生たちが実験をモニターで見せてくれました。

ビーカーの水に何やら金属をいれているね。

ブクブクしてきてるみたい。

なんか魔法教室の薬品づくりみたい(笑)!

「??」

あれあれ、中に入れた金属がどんどん黒くなってきているね。

みんなの目はモニターに釘づけ、、、


先生たちの姿も遠いけど見てみます。

どうなっているのかな?

なにがおきているのかな?

少し時間をおいて、先生が金属を見せてくれました。

色が変わってる!

ビーカーの液体の色も、なんか黄色っぽい?

何だかふしぎ。

なんでもすぐに答えがわかってしまうのではなく、

「なんだか不思議」

「なんで?どうして?」

これを味わうことが、学びの始まりなのかもしれませんね。

さてさて、金属を取り出した液体を使ってマジックショー、、の予定だったんだけど、

あれあれあれ??

先生でも失敗するんだね!

みんなで大笑い。

先生はそのあと何回もやってみせてくれました。

「金属を入れておく時間が足りなかったみたいだね」

先生たちのすごいところは、些細なことにも「どうして、予想したように、ならなかったのか?」を見過ごさないこと。

なんだか大切なことを伝えてもらっているね。


先生のお話はとってもおもしろくて、プロの「トライ&エラー」を見ることができました。

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最後の実験は

「アクセサリーをつくろう」。

コインのような銅板を一人ひとつずつもらいました。

ここからは、研究室のお兄さんたちと対面で実験します。

目の前には、ガスバーナーやビーカーとかあるんだけど、

もっと、魅力的なのは、お兄さんたちの実験用の白衣と保護メガネ。

かっこいいね。

そのままだと「銅メダル」。

でも、ある液体につけると「銀メダル」に。

そして


ガスバーナーで熱を加えると、なんと「金メダル」に変身!

みんなも写真や動画をとっていました。


この瞬間のおもしろい実験を忘れたくない!気持ちがたくさん伝わってきました。

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実験の待ち時間を利用して

先生やお兄さん、お姉さん、参加者とマイクを使っておしゃべりを楽しみました。

大学院の勉強のこと。

社会人を経験してから入ってきたんだよ、と教えてくれるお兄さん。

(このお兄さんは学者さんになるんだよ、って先生が紹介してくれました)

先生の子育て失敗談もきくことができました。

パパママも耳を傾けながら笑みがこぼれます。

ある参加者のお子さんは

「小学〇年生のとき、電池で車を動かす実験をしたよ!」

と実験の思い出を話してくれました。

サッカーしているよ!野球しているよ!

という参加者の声に「オレも、サッカーをしているよ」と手を挙げて答えてくれる大学院のお兄さんも。

そして、ついにメモ帳をもって先生に質問にいく子も出現。

先生方は子どもたちに目線を合わせて、ていねいに説明をしてくれていました。


夏休みの自由研究になりそうだね!

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「親子体験」といっても年齢が上がると、親はただの付き添いと思いがちです。

でも

親子が同じ体験をとおして「わくわくを共有」したことは

互いにかけがえのない人生の宝物となります。

子供が自分の足で一歩を踏み出す時に、大きな自信というバックボーンとなって、支えになっていきます。

お父さん、お母さん。

どうぞ、今後も親子でいろいろな体験を積み重ねてあげてください。

最後に、

工学院大学の関先生、研究室の皆さん、縁をつないでくれた当スタッフの弟さん、

本当にありがとうございました。

*このプログラムは以下の方々のご協力のもと開催しました。はてなアカデミーは、企画全体のコーディネート&サポートとして関わりました。

主催:星空コンサート実行委員会

協力:工学院大学関研究室/はてなアカデミー/西東京子育て支援事業者ネットワーク

後援:西東京市、西東京市教育委員会、三鷹市

協賛:株式会社吉椿/アトリエ樹乃会/ハグメイツ/アイプラネット